『冤罪被害者』のブログ 

冤罪被害者の闘いを綴る

冤罪

022控訴趣意③

9月事件につき記載していない関係証拠を掲載する。 原判決は、Aと警察官N、警察官Iの証言が合致するように、恣意的にAの証言を引用している。 以下、控訴趣意を掲載する。 なお、電車の停車駅は、順に最寄り駅、O駅、T駅、J駅で表記している。 〔9…

021控訴趣意②

6月29日事件の控訴趣意は以下のとおりである。 Aの虚偽申告が客観証拠に照らして明らかである上、原判決がいかに不合理であるかよくわかる。 原判決の判示 原判決は、弁護人の「予想もしていなかったのに警察沙汰になってしまい、ひっこみがつかなくなっ…

020控訴趣意①

原判決の不合理な点を指摘するにあたって、控訴趣意は「事実の誤認」に焦点を当てた。 以下のような内容を以って原判決を弾劾している。 数回に分け控訴趣意書の内容を抜粋し掲載する。 〔Aの被害申告が虚偽である点〕 「何者かによりAをして痴漢被害に遭…

019控訴審の構造

〔論理則・経験則等違反の指摘〕 控訴審の構造につき、原田國男氏の『逆転無罪の事実認定』より引用する。 現行の刑事控訴審は、事後審査審である。事後審査審というのは、原判決の時点で、原判決で取り調べた証拠(旧証拠)により、原判決の当否を審査する…

018真の犯罪者

伝説の裁判官と言われる人物がいる。 原田國男氏だ。 同氏の著書『逆転無罪の事実認定』の中の一部を掲載する。 判決宣告の中でいちばん心に重いことは、真実を知るものが神様のほかにいるということである。まさに、目の前の被告人が、判決が正しい判断であ…

017判決公判

2019年7月18日。 判決公判期日。 京都地裁、戸﨑涼子判事が判決を読み上げはじめる。 主文 被告人を懲役6月に処する。 この裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予する。 事前準備、証人尋問、それから弁論要旨の作成、打てる手はすべて弁護団と…

016論告・弁論

2019年5月21日。 初公判から約5か月が経過し、論告・弁論の期日となった。 弁護側は、客観的事実とA証言、警察官らの証言が合致しないことをもとに、無実を訴えた。 少なくとも虚心坦懐に関係証拠にあたれば、合理的な疑いを超える程度の有罪立証が…

015被告人質問

2019年3月。 被告人質問の公判期日となった。 〔被害申告の虚偽〕 ①被害頻度 弁:被害頻度について確認します。 :Aは「α電車の先頭車両に乗っていた」と証言しましたよね? 私:はい。 弁:Aは「α電車の先頭車両で9月まで20回程度痴漢被害に遭っ…

014証人尋問③

2019年2月26日。 I警察官の証人尋問である。 予想通り、I警察官もN同様に「犯行を現認した」と明言した。 〔反対尋問〕 弁:なぜ現行犯逮捕しなかったのですか? I:私一人で判断がつきませんでした。 :後方にNが立っていたので判断を委ねよう…

013証人尋問②

2019年2月22日。 捜査責任者Nの証人尋問が行われた。 Aと同様にNは、裁判官の面前で宣誓を行った。 余談であるが、警察官が偽証をした場合、罪に問われにくいと言われている。 一般的に弁護側の証人が偽証を行った場合、罪に問われる傾向にあるが…

012証人尋問①

宣誓 良心に従ってほうとうのことを申し上げます。知っていることをかくしたり、ないことを申し上げたりなど決していたしません。 以上のとおり誓います。 2019年2月12日、Aの証人尋問がはじまった。 証人が証言をする場合、裁判官の面前で宣誓をし…

011黒い法服

〔法廷という場〕 公判は、2018年12月18日から始まった。 初公判は、保釈が下される前であったので拘置所から出廷した。 久し振りに「外」の世界に出た。 入廷することによって、弁護人、傍聴人らと顔を合わすこともできる。 しかし、無実の者にとっ…

010無実の裏付け③

〔証拠の捏造〕 正義のない組織に、真実を追究する力はない。 ついに捜査機関は「証拠」の捏造をはじめた。 2018年10月下旬になって「同行警乗に基づく被疑者の犯行再現」と題する書面を作成しはじめたのである。 すでに9月事件から1か月が経過して…

008無実の裏付け①

A供述を精査することによって、事件の全貌が明らかになってきた。 Aの虚偽申告の場合、前掲「002事件の経過」で記した、警察の不自然・不合理な捜査についても合理的に説明がつく。 警察官らが行った同行警乗において、私の「犯行」など現認のし様がないの…

007でっち上げの証拠③

Aによる「虚偽申告」であることが明らかになってきた。 6月事件については、以下のとおりである。 〔6月事件〕 被疑事実 私には、以下の2日につき被疑事実があった。・6月11日事件 Aが、α電車内で、迷惑行為(痴漢)に遭った。その時、私を犯人とし…

006でっち上げの証拠②

2019年1月。 弁護団とともに、私の無実を示す証拠の精査をはじめた。 第2回公判は、2月中旬に設定されている。 時間はなかった。 〔Aが通学で乗る電車〕 Aの供述調書には、要旨、①「通学でα電車の先頭車両を利用し被害に遭ったこと」、②「2018…

005でっち上げの証拠①

〔疑わしきは罰せず〕 開示されたAの供述調書を目の当たりにし愕然とした。 自分が無実であることは、自分が一番知っている。Aが虚偽申告していることも明らかである。 しかし、 ①6月まで10回以上被害に遭った ②9月まで20回程度被害に遭った ③6月下…

004でっち上げ

2018年11月下旬。 京都府警による逮捕から2か月が経過した。 私は、拘置所で、開示された「証拠」をはじめて目にした。 その内容に愕然としたことをはっきりと記憶している。 〔でっち上げ〕 前掲「003人質司法」で記したとおり、被疑者は、捜査機関…

003人質司法

〔人質司法〕 前述のとおり、極めて不自然かつ不合理な立件。 これほど長期間にわたって身体拘束されることすら想像していなかった。 いわゆる「人質司法」のはじまりである。 今回は、その実態について記すことにする。 被疑者が警察に逮捕され身柄を拘束さ…

002事件の全容

〔事件の概要〕 私は、迷惑防止条例違反(痴漢)の疑いで逮捕、起訴された。 まったく身に覚えがなく、「冤罪」であると断言できる。 これは、捜査機関が開示した「証拠」を精査してみても、「被害者」とされるAが、数々の虚偽申告を捜査機関にしていること…

001はじめに

〔御挨拶〕 はじめまして。 本ブログを閲覧して戴き、ありがとうございます。 本ブログは、冤罪被害者としての自身の闘いを綴り記録に残すこと、冤罪に遭われている方々の参考になることを目的に立ち上げたものです。 連載して投稿いたしますので、ぜひご覧…